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<<   作成日時 : 2018/10/25 23:46   >>

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昨日は気の置けない仲間で集まって、夜な夜なホームパーティーをしておりました。

私は仕事を終えてから参加したので、他の連中は既に出来上がった状態。

しかし、遅れてきた自分も輪の中に入り、大好きなビールを飲みながら四方山話に花を咲かせておりました。


私が来たことで思い出したように、ふと一人の友人が、


「『モル』って覚えとるけー?」

※モル・・・ここでは「mol」のこと。化学における、「物質量」の単位。


なんて人を試すような質問を、遊びに来ていた後輩の奥さんに投げかけておりました。


「飲み会の場で何てぶしつけな質問をするもんか」

と、内心驚きましたが、彼女はサラリと

「何となくですけど、覚えてますよー。化学、勉強しましたもん♪」

と。


なるほど、高校でしっかり勉強していたことですからね。

何となくではあるかも知れませんが、言葉くらいはしっかり覚えているようでした。


質問を投げかけた友人は感心して、

「すげーなー。『モル』って何に使っとるんか、何に役に立つんか、わけ分からん過ぎるわーー。」

と、やいのやいの言いながらお酒を飲み続けておりました。



そのやり取りがひどく面白く、心に残っております。

私も易しく教えることは断念し、

「まぁ『モル』について考えるよりはさぁ・・・」

と、美味いお酒を一緒に飲もうじゃないか、と(笑)


大人はそれでいいでしょうね。

モルより大事なモノだらけですから、世の中。



しかし、生徒はそうも言ってられないわけで・・・。



しばしば、生徒らに小難しいことを学ばせていると

「こんなの勉強しても、将来何も役に立たんじゃないですかー?」

なんて言われてしまいます。



確かに、将来、

「焼酎の水割りにレモン少し入れてー」

と人に頼まれることはあるやも知れませんが、

「水300mlに焼酎を加えて溶液を作ったのちに、弱酸のレモン水を加えて水素イオン濃度を0.1×103mol/L程度に調整してください。」

と頼まれることなど一生ないでしょう。

(そんなこと言うヤツは、ぶっ飛ばしてヨシですね。)



こんなのも習います。

画像


「何に役に立つん?」

の代表格(笑)、三角比です。


確かに、サインシータがどうとか、コサインアルファがどうとか、日常で使うことはまずあり得ないでしょうね。



「見てみてあの花火!仰角が30°くらいだから会場までの距離をaとするとa・tan30°の高さまで上がってるんだよね!!!」

「そういうことだね!a・tan30°までの高さにかかる時間をt秒、重力加速度をgとしたとき、打ち上げるときの初速V0が分かりそうだね!

よし、計算してみよっか!」



・・・うん、絶対そんなカップルいない・・・。




かの正岡子規さんも、三角比はお嫌いだったようで。


一つ橋外の学校の寄宿舎に居る時に、明日は三角術の試験だというので、ノートを広げてサイン、アルファ、タン、スィータスィータと読んで居るけれど少しも分らぬ。

困って居ると友達が酒飲みに行かんかというから、直に一処に飛び出した。

いつも行く神保町の洋酒屋へ往って、ラッキョを肴で正宗を飲んだ。

自分は五勺飲むのがきまりであるが、この日は一合傾けた。

この勢いで帰って三角を勉強しようという意気込であった。

ところが学校の門を這入る頃から、足が土地へつかぬようになって、自分の室に帰って来た時は最早酔がまわって苦しくてたまらぬ。

試験の用意などは思いもつかぬので、その晩はそれきり寐てしまった。

すると翌日の試験には満点百のものをようよう十四点だけもらった。

十四点とは余り例のない事だ。

酒も悪いが先生もひどいや。


〔『ホトトギス』第二巻第九号 明治32・6・20〕




きっと、正岡子規はその他大勢の生徒同様、三角比を学ぶ意味が分からずに勉強に身が入っていなかったのでしょうね。

三角比を学ぶより、お酒を飲むことの方が、彼にとって価値の高い行動だったのでしょう。





「酒を飲みながら、三角比を勉強したらいいじゃないか?」


私が彼の先生だったら、こうアドバイスをしてやりたいものです。

酒を飲みながらシータやアルファがどうやらこうやらと、そんな会話も楽しそうじゃないですか。





生徒らには、可能な限り多様な「教養」を身につけて欲しいなー、と、思うわけです。

それがいつ何時役に立つかなんてのは分かりませんが、身につけておいて損はないものです。

まさかホームパーティーで

「『モル』って知っとる?」

なんて聞かれるケースは滅多にないですが、実際にそんな可能性もあるわけで・・・(笑)。



テストで点数を取るため、だけでなく、です。

大切なのは。



モル計算も、三角比も、楽しく学んで欲しいなーと思います。

教養は、楽しみながら身につける。

そのために、私もしっかり協力させてもらいます。



点数を取るためだけだと、視野が狭くなってしまいます。

楽しくもないし。

どうせ勉強するなら、楽しんで。

今学んでいるものに、どんな意味を見つけ、どんな価値を見出すか。

そんな風に勉強を見つめたら、楽しいことばかりが見つかります。

少なくとも私はそうですが、皆さんはいかがでしょうか。



どうせなら、楽しんで。

勉強の楽しさを伝えたい、ガリ勉西野でした。

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